

こんにちは、フリーランスのKizukiです!一般企業を経てフリーランスとして2019年に独立し、Webデザイン・プログラミング・通訳・翻訳・通訳案内士の仕事に携わってきました。
(Kizukiについてはプロフィールをご覧ください)

通訳と在宅翻訳のトライアルを受けようと思っています。未経験者なのですが、ポイントとなるのは何ですか?
結論、インターネットで翻訳のトライアルを受けた方々の情報を集め、自分なりの戦術を構築することが重要です。
私もフリーランスとして独立した時に翻訳のトライアルを受験しました。
当時は未経験者だったのでトライアル試験の情報が手元になかったこともあり、ぶっつけ本番で臨みました(笑)
幸いトライアル試験には合格できましたが、今思い返してみても低いレベルのパフォーマンスだったのは否めません。
本記事では、語学のフリーランスを志して翻訳のトライアルを受験しようと考えていらっしゃる方々へ、在宅翻訳のトライアル対策のポイントをお伝えします。
未経験者として在宅翻訳のトライアルの目的を理解する

まずトライアルの内容を説明する前に、通訳・翻訳の派遣会社がなぜトライアルをするのかという目的を確認しましょう。
主な目的は以下の3点ですので、それぞれ詳しく見ていきたいと思います。
- 登録希望者がもつ語学力と専門知識の確認
- 登録希望者が通訳と翻訳のどちらに適性があるかの確認
- 登録希望者が即戦力になるかどうかの確認
登録希望者がもつ語学力と専門知識の確認
メインの目的と申し上げてもいいのが「登録希望者がもつ語学力と専門知識の確認」です。
語学力に関しては、英語で言えば最低でも英検1級、またはTOEIC900点オーバーのレベルの語学力は必要になるでしょう。

翻訳では専門知識が求められることがほとんどです。
機械翻訳ツールを利用して翻訳業務を効率化する翻訳会社が増えていますが、校正は人間が担当しています。
通訳業務でも同様に、専門知識の有無が業務に大きく影響します。とくにワークショップの質疑応答で顕著に現れます。
下記記事で翻訳の専門性と機械翻訳について解説しているので、ご参考ください。
登録希望者が通訳と翻訳のどちらに適性があるかの確認
語学のフリーランスにもさまざまなタイプがあり、派遣会社では登録者の適性を就職活動のようにしつかりとみています。
たとえば、几帳面で繊細なワーカーが通訳業務に臨むと、ほぼ徹夜で資料を読み込んで当日は寝不足ながら気合いで乗り切るというケースが見られるようです。
この状況だと体力の問題で稼働数が減り、持続的に通訳として活動できなくなるでしょう。このようなワーカーの場合は翻訳業務へアサインされる方が望ましいです。
登録希望者が即戦力になるかどうかの確認

派遣会社によっては教育システムがあるかもしれませんが、私の場合は一度だけ先輩の現場を拝見し、その次にはメインの通訳としてアサインされました。
採用された時点で、「この人はすぐに業務に入れる」「この人は即戦力」と考えられていると言っても過言ではありません。
教育期間はほとんどありませんので、トライアルを受験するまでの自己研鑽を通して、通訳・翻訳のノウハウを事前に身に付けておく必要があります。
【未経験者向け】在宅翻訳トライアル対策のポイント

翻訳のトライアルで採点者の心をつかむコツは、6つあります。
- スペルミスをしない
- 動詞の活用で間違えない
- 見直しをする
- 申送り事項を記載する
- 固有名詞を付記する
- 目安の時間を指定されたら厳守する
- 必要なソフトウェアがあれば準備する

「こんなのでいいの?」と思われるかもしれませんが、当たり前のことをしっかりできるかどうかが重要です。なぜなら、意外にもその当たり前の作業をできない受験者が存在するため、まじめにトライアルを受験するだけでも差別化になる場合があるからです。
英検1級、TOEIC900点オーバーレベルの受験者を想定して、ポイントを細かく見ていきたいと思います。
スペルミスをしない
意外と多い落とし穴が「スペルミス」です。
納品前のチェックができているかそうでないかが一目瞭然となります。
動詞の活用を間違えない
動詞の活用を間違えた訳文は納品物に値しないので、活用についてもシビアに確認しましょう。
見直しをする
一通り翻訳を終えたら、残りの時間で見直しをしましょう。
確認不足の問題は翻訳者としては致命的で、確認作業をしない人に仕事はこないと申し上げてもいいでしょう。
申送り事項を記載する
申送り事項とは、「翻訳者がどのような意図で訳出したかを示すメモ」です。
申送り事項はクライアントへ納品する際にも重要で、「???これはどんな意図をもって翻訳したんだろう?」とクライアントが困惑して余計な確認作業が発生すると、次から依頼はこない可能性があります。
上記のリスクのほとんどは、申送り事項を付記するだけで防げます。
固有名詞を付記する
意外と重要な盲点が固有名詞の付記です。

目的は、校正者やクライアントの確認作業を省くことなので、申送り事項と固有名詞の付記があるかないかが、採点に大きな影響を与えます。
補足情報が不足すると、校正者が自分で時間を割いて調べる羽目になって迷惑がかかります。
目安の時間を指定されたら厳守する
翻訳には締切があります。
締切を守れるかそうでないかを試すために「目安は〇〇分です」と指示されることがあります。
下記記事では翻訳のタイムマネジメントに役立つツールを紹介しているので、ご参考ください。
必要なソフトウェアがあれば準備する
翻訳のカテゴリーによってはソフトウェアを準備しておく必要があります。
たとえば映像字幕翻訳の場合、SSTG1シリーズなどの字幕作成ソフトを操作できるようになっておくと、翻訳会社に即戦力としてアピールできます。
下記記事では他のソフトウェアや映像字幕翻訳のポイントを解説していますので、ご参考ください。
【未経験者向け】在宅翻訳トライアルに落ちたら?

トライアルに落ちる原因はいろいろ考えられますが、周囲の状況を見ていると、以下の2点にまとめられます。
- 語学力と通訳・翻訳の能力が低い
- 登録希望者の能力と派遣会社のニーズが合わない
語学力と翻訳の能力が低い
不合格の理由がこの結果だとすれば、勉強して出直すしかありません。

翻訳学校に通うか、または自分でメンターを見つけて師事するのもありでしょう。一つ言えるのは、翻訳の能力は第3者からのフィードバックや指導があると大きく伸びるということです。
語学力自体は独学でどうにか伸ばすことはできますが、通訳と翻訳に関しては独学だと厳しいという見方がほとんどです。
翻訳能力を高めるためには技術の型を身に着ける必要があるので、翻訳の勉強をして再度トライアルにチャレンジしたいという方は下記記事をご参考ください。
登録希望者の能力と派遣会社のニーズが合わない

受験者の語学力が高く、翻訳のレベルもそこそこなのに落ちてしまった…なぜ?という理由を考えてみると、「そもそも会社が必要としている分野と自分の能力がズレていた」というのは珍しくありません。
翻訳の派遣会社によっては、対応できる案件が限られることがあります。
たとえば、医療を専門とする翻訳会社に金融の専門家がトライアル受験をしても、即戦力として対応するのは難しいでしょう。
フリーランスとしてワーカー登録を希望する場合は、トライアルを受験する前に 以下の質問をしましょう。これにより、組織構造の一端が見えます。
求人を見て勢いでトライアルの申し込みをすると、アンマッチという結果につながりやすいので注意しなければいけません。
未経験者なら、まずは在宅翻訳トライアルを受けよう

本記事では、語学フリーランスが経験した翻訳のトライアルについて解説してきました。
冒頭で申し上げた「トライアルに向けて何を準備すればいいの?」「そもそも何をやるの?」という疑問は、多少解消できるのではないかと思います。

自分の向き・不向きを検討する上で重要なのが、「実際に行動を起こすこと」です。未経験者だった私が翻訳者になれた体験談については下記記事で紹介しているので、ご参考ください。
疑問や不安は尽きませんが、実際にトライアルを受験してみることで行動の道標が見えてきます。
たとえば翻訳者ネットワークのアメリアに入会すると、翻訳業務とスキルアップの情報を効率的に収集できます。
- 約300件の翻訳求人に応募できる(約3割は未経験者でも応募可)
- 仕事のカウンセリングを受けられる
- 翻訳者同士のネットワークを構築できる
トライアルに合格すれば業務に入ることができますし、不合格になればその原因を考えて次にいかせます。
翻訳に挑戦してみたい方は、まずトライアルから始めてみましょう。


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