フリーランスとして翻訳を担当するにつれて、業務の内容も以下のように多様化してきました。
- 翻訳
- 校閲・校正
- コーディネーター
- 法人営業
- 動画編集
独立当初は翻訳の手作業を受注し、黙々と作業をこなして納品をするという流れがほとんどでした。
次第にクライアントから信頼を得られるようになると、次のステップとして校閲・校正業務を経験し、営業やコーディネーターも担当しました。
しかし翻訳の仕事に慣れてくると、「楽しくないしつまらない。モチベーションが続きにくいかも」と思う時がありました。
個人的に翻訳は一種のクリエイティブ業務でもあると思いますが、業務の中身によっては若干単調と感じられることもあります。
似たような業務を毎日繰り返すと、モチベーションを保てなくなる時もあるかもしれません。
翻訳の仕事でモチベーションを保つときにはどうすればいいのかも、併せて紹介できればと思います。
翻訳の仕事は楽しい?つまらない?体験談を公開します

では実際に翻訳の仕事が楽しいと感じる時や、つまらないと感じる時、どのような状況なのでしょうか。
私自身の経験を振り返ると、なんらかのきっかけがありました。
翻訳の仕事が楽しい時
翻訳の仕事という階段を駆け上がっている実感を得られる間は、楽しさを感じていました。
仕事を行う度に自分の語学力を活かし、納品時にクライアントからも承認を得た時が、自分にとってはレベルアップの達成感につながりました。
ITやメディア関係の幅広い翻訳を担当させて頂いていたこともあり、類似の案件だけでなくチャレンジングな案件にも関われたのが大きな要因だったのでしょう。
毎回担当する目新しい案件をこなす度にモチベーションが高まり、それが一種の楽しさにつながっていきました。
翻訳がつまらないと感じた時
翻訳業務を積み重ねて半年が経った頃、つまらないというか、どこか仕事に物足りなさを感じるようになりました。
当時のクライアントとの関係は良好でしたが、翻訳の仕事そのものに対してモチベーションを保つのが難しくなっていたのだと思います。
翻訳の仕事を一定数こなすようになるとデータベースに情報が蓄積されるので、案件に応じて情報を編集する作業もありました。
担当者という立場だったので当然の作業だったのですが、別の業務を経験したくなってきたのがこの頃です。
業務の幅を広げる
マンネリ化を感じていた時に法人営業の業務依頼がきました。
実際にはネイティブとの商談通訳だったのですが、会社員依頼の法人営業だったこともあり、新鮮味のある業務となりました。
翻訳の営業なので見積りやプロポーザルを作成し、クライアントへ提案するのが主な業務内容となります。
翻訳の法人営業を任された時は、会社員時代に経験した営業の知識が役立ちました。
校閲と校正
法人営業で関わった企業から新しい翻訳の仕事を受注し、実際に自分が別のワーカーに依頼する立場になると、校閲と校正という新しい業務も経験しました。
校閲と校正の作業量は翻訳ワーカーと比べると比較的少ないと思われがちですが、求められるクオリティに対する責任は重いです。
クライアントが求めている翻訳の文章を考える上では、実際に読み手の心情を意識して校閲・校正をする必要があります。
カタログなどの資料なら、一般の消費者にとって読みやすい文章になっていなければいけません。
文章の読みやすさを精査する上では、校閲・校正の役割は非常に重要でした。
コーディネーターの管理業務
自分が校閲・校正の立場になると、ワーカーへの依頼なども管理する必要があります。
当時は業務の幅を広げたいと思っていたので新しく担当しました。
翻訳工程の全体像を把握できるので、どこの課題に対してどのようにアプローチするかという建設的な議論をクライアントとできるようになる業務ではないかと思います。
動画編集も経験
翻訳の仕事をやってみると分かりますが、「~はできる?」という感じで、翻訳以外のタスクも依頼されることがあるのではないでしょうか。
翻訳の案件のほとんどはテキスト翻訳のみですが、グラフィックや動画ソフトの編集ができると追加の業務も依頼されます。
翻訳のモチベーションを保つポイント

上記が私自身の経験でしたが、いかがだったでしょうか。
ここで翻訳の仕事のモチベーションを保つポイントを考えてみたいと思います。
翻訳以外の仕事を経験して新しい刺激に触れる
翻訳以外の仕事を経験し、活動の種類を増やしてみると翻訳との相乗効果が図れる時があります。
たとえば海外取材ライターの仕事だと、インタビューする相手の素性を調べ、実際のインタビューでは企画内容や問題意識に基づいた会話が始まります。
海外取材の醍醐味は、新しいヒューマンストーリーに触れて刺激を得るだけでなく、社会へ一つの貴重な情報を届けることです。
ライティングのプロセスでは自身の語学力を活用できますし、読み手の心情を意識しながら執筆するという翻訳の知識が役に立ちます。
翻訳に疲れた時は、関連業務を経験して新しい刺激を吹き込んでみるのも一つの選択肢になります。
リフレッシュの時間を作る
翻訳の仕事に疲れたら、新しい趣味か活動をしてリフレッシュしてみましょう。
たとえば当サイトのようにブログを開設し、自身の体験談を発信する活動もあります。
ブログを開設してから1年以上が経過しましたが、息抜き程度にブログを書いていると、そこそこ長く続くものです(「アフィリエイトブログを書いて1年以上が経過した収益・結果は?」を参照)
翻訳の仕事ばかり続けていると頭がいっぱいになる時もあるので、記事の執筆のような形でアウトプットをしていくと、頭の中の整理にもなります。
ブログに限らず、新しい試みを始めると何らかのスキルを獲得できるようになるので、学んだスキルを翻訳業務に活かせるのも一つのメリットです。
私の場合、ブログ開設の経験がホームページの翻訳や制作に役立っています。
まとめ:仕事と息抜きのバランスを大事にしよう

翻訳の仕事をおもしろい?つまらない?という観点で考えてみましたが、いかがだったでしょうか。
結局のところ、翻訳の仕事をおもしろくできるかどうかは、自分の動き方次第と言えます。
仕事への疑問を感じ始めたら、「どうしたらおもしろくできるのか?」と考えてみると、何らかの答えが出てくるのではないでしょうか。
私の場合は、翻訳以外の仕事にチャレンジして新しい刺激に触れることが、一つのきっかけになりました。
さらに新しいスキルや経験の獲得につながったのは、大きなメリットだったと思っています。
翻訳の仕事で疲れてきたら、一旦離れて別の空気にも触れてみましょう。
